Bloodstained:Curse of the Moonを遊び終えた

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 様々な機種で発売されているが俺はswitchで遊んだ

  本作はKickstarterクラウドファンディングの一種)にて資金調達をしていたBloodstained:Ritual of the Nightのストレッチゴールの一つである8bit風のゲームである。

「横文字が多すぎて何言ってんのか分からないよ」という人の為にざっくり言うと、RotNのおまけゲームと思えば分かりやすい。だが出来は単なるおまけゲームとは違いかなり作りこまれている。

Bloodstained:Curse of the Moon(以下CotM)はFC版悪魔城シリーズのオマージュが多く、特に悪魔城伝説とはキャラクターの性能がほぼ一緒。操作できるキャラ最大で4人。それぞれに固有のアクションとサブウェポンがあり、状況によってどう使い分けるかで難易度が大きく変わる。

 

斬月

 本作CotMの主人公。リーチは短いが出だしが早い斬月刀がメインウェポン。サブは斜め上への鎖分銅、聖水のように斜め下に着弾しダメージを与え続ける呪符、一定時間メインの攻撃力を上げる面(キャラチェンジ後も残る)、と近距離戦が得意だが遠距離からの攻撃には弱い。

後半になると三人に出番を取られがちだが、体力の多さを利用して盾にもなる。

 また特殊な条件を満たすと、月華、緋月、葬月の三つソウルアーツが使用可能になる。

 消去法で行くと悪魔城伝説での役割はグラントなのだが、なんか違う。

 

ミリアム

 RotNの主人公。メインはリーチは長いが出だしが遅いムチ。サブは悪魔城からそのまんまなダガー、斜め上三方向に投げる剣、放物線軌道で投げないが*1高威力の斧、ほぼ悪魔城のクロスの鎌。

とベルモンド一族をイメージしたかのようなキャラで、全体的にバランスが良く使いやすい。流石本編での主人公というだけはある。

 またミリアムだけの固有のアクションとしてハイジャンプとスライディングが使用可能。

前者は文字通り他のキャラに比べてジャンプ力が高い。しかし空中制動が利きにくい本作では逆にこれが仇になる所もある。

スライディングは1マスだけの狭い通路を通ることが出来る。速度は遅いので変態みたいに移動手段には使えない。

 

ルフレッド

 錬金術師……なのだが魔法使いと言った方が分かりやすいか。メインウェポンは杖。遅い短い弱いと悪い意味で三拍子揃ったメインで、本人の体力も少ない。

だがそれらを補って余りあるサブウェポンはとても強力。

周囲に攻撃判定のある炎を纏うバーニングスフィア、氷の剣で直線状の物を凍らせるフロストカリバー、最大三発まで放出でき敵をホーミングするヴォルティックレイ、前方に分身を作り出し短いリーチを補うソウルビジョン。

バーニングスフィアは悪魔城での聖書に近い。使用後はキャラチェンジをしても残る。

フロストカリバーは敵だけでなくランタンやミリアムの飛び道具まで凍らせるので、上手く利用すればショートカットが可能。

ヴォルティックレイは入手手段こそ限られるものの、一度手にすれば雑魚だけでなくボスまでも圧倒出来る。

ソウルビジョンはあまり使い所が無い。これを使うくらいならミリアムのメインを使った方が早い上にウェポンポイントも減らない。さらに同じ自己強化型の面とは違いキャラチェンジ後には消えてしまう。使うとすればアルフレッド一人旅だろうが、他の三つのサブが強力過ぎてやっぱり使わないだろう。そもそも爺さん一人旅なんて苦行を行う人はいないと思うが……

 

ジーベル

 お前アルカードだろ!!と言いたくなるが、残念別の人です。

 メインウェポンは斜め上3方向へ蝙蝠を飛ばすシャードバット。ミリアムの剣よりは射程が短いが、無限に撃てるのが強み。

悪魔城では厄介だったメデューサヘッドを蹴散らしたり、下段からアーマーナイトを倒すのは本家には無いカタルシスを感じる。が、その反面足元の敵に弱く最悪ネズミにすら競り負ける場合もあるので要注意。

 サブウェポンはチェンジイモータルの一種類のみ。これは蝙蝠に変身して自由に空中を飛び回る事が出来る。変身中は一秒間につきウェポンポイントを1消費するので使いすぎは禁物。

変身中はポイントをさらに消費して突進(ブラッドスティールと呼ばれる)したり、上へ急上昇も出来る。

またサブウェポンが一種類なのでジーベルで紫色のランタンを壊すと魔法薬が出てくる。ウェポンポイントを温存したい時に便利。

 

 上記四キャラはストーリーを進める度に増やすことが出来る。

仲間が多いほどショートカットしやすく、攻略が楽になるので出来る限り協力していきたい。

またそれぞれ別の体力ゲージが存在し、ミリアムで進めて危なくなってきたら斬月にチェンジなんて事も可能。

 一度倒れると、少し前のチェックポイントまで戻され、残りのキャラで進めることになる。

さらに全員倒されると残機が一つ減り全員復活するが、かなり前のチェックポイントに戻される。

どんな場所で誰で進めていくかが攻略のカギだ。サブウェポンの入ったランタンは絶妙な位置に配置しているので、よほど捻くれた取り方をしない限りは詰まるような事は無い。

 

  BGMは8bit風にアレンジされており、VRC6をイメージしたファミコンテイスト溢れる音楽はプレイヤーの心に響く。中でもステージ5とステージ7のBGMは評価が高い。

 

 キーコンフィグは可能。サブウェポンはボタン入力で出せる他に、設定を変えることで従来の↑+Bでも出せる。

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上記のように設定すれば本家悪魔城のような操作が出来る。

 

 スタイルはベテランとカジュアルの二種類から選択。

ベテランはダメージを受けた時のノックバックが追加され、悪魔城により近いシビアな難易度になる。

一方カジュアルはノックバックは無く、残機は無限、ハート*2が出やすいと言ったメリットがある。デメリットは無く、これによってエンディングが変わったり、実績が解除されない事は無いため安心。

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 本作はマルチエンディングで、斬月の行動によってエンディングが変わってくる。

そのためか周回プレイ推奨で、やり込んでいくとややダレるかもしれない。

 

 システム、操作性、BGMとどれを取っても上出来。この内容で1,000円を切るのはかなりお買い得だろう。ストーリ上RotNとの繋がりはほぼ無いので、RotNに興味が無い人にもおすすめ。

 また悪魔城ドラキュラシリーズに遊び慣れた人にも勧めたいが、露骨な程にオマージュが多いのでやや食傷気味になるかもしれない。

 3DS、switch、PSVitaPS4XBOX ONE、STEAMと幅広いサードで遊べるので是非。

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*1:わざわざ公式サイトにもこう書かれている

*2:本家とは違い回復アイテム