ペルソナ5をクリアした
ペルソナ5をひとまず一周した。
色んな所で心の怪盗団の名前を耳にするので、俺もやってみたいと思いペルソナ5を買った。
10月31日にはマイナーチェンジ版であるペルソナ5ロイヤルが発売されるが、それまで待てないしこっちの方が安いのでそのまま購入。
主な特徴
主人公たち心の怪盗団は特殊な人格「ペルソナ」の持ち主で、人の心の歪みである「シャドウ」とその根城である「パレス」に対抗できる。
心の怪盗団の目的は困っている人々を助ける事、もとい悪事を働く人間を改心させる事。
歪んだ強い欲望を持った人間にはパレスが存在し、中には「オタカラ」が眠っている、オタカラを取られた人間は改心し自らの罪を認める。なんと義賊には都合の良いシステムか。
パレスにはあらかじめ警戒度と言うゲージが存在し、シャドウに見つかる度に上がっていく。警戒度が100%になればパレスの攻略は不可能。ゆえにスニーキングによる潜入となる。
手強いシャドウとパレスだが怪盗団にも味方は存在する。担任教師、闇医者、ファンクラブの会長、立候補者と様々なメンツで、彼らと関係を深めることで「コープ」と呼ばれるパラメーターが上がっていく。このコープが上がっていくごとに様々な便利機能が使えるようになる。もちろん怪盗団のメンバーにもコープは存在する。
シャドウとの戦闘の順序は、弱点を探す→弱点を攻撃する→ダウンさせる→同じように全てのシャドウをダウンさせる→総攻撃、が基本的な流れ。全てのシャドウをダウンさせた時はホールドアップとなり、総攻撃の代わりに金銭や道具を要求して逃がしたり、逆に味方にしてペルソナ化させたり出来る。
マップ上のシャドウを後ろから攻撃することで先制攻撃が可能な「チャンスエンカウント」となる。逆にシャドウに見つかり後ろから攻撃されると敵に先手を取られる「ピンチエンカウント」になる。チャンスエンカウントで戦闘に勝利すると警戒度が下がる。どんどん活用したい。
日常パートでは上記のコープの進行のほかアルバイトをして稼いだり、勉強などで主人公の「人間ステータス」を上げる事が出来る。この人間ステータスは普通のステータスとは別物で、コープを進めたりするのに必要不可欠な要素となっている。
他にもメメントスやベルベットルームなど色々な物があるが、キリがないので割愛。
ストーリーはピカレスクをテーマとした世直し物となる。社会問題に焦点を当てペルソナの力を借りて解決していく。表の顔である学生生活も盛り込まれており、修学旅行やテストなどの重要なイベントもある。
個人的に好きな所
今作の主な敵は社会問題に大きく絡む極悪人とそのシャドウである事は説明しただろう。逆にプレイヤー側である心の怪盗団はペルソナを扱える以外は、なんの権力も無いただの高校生。おまけに主人公らは何かしらのレッテルなどを抱えている。
そんな彼らだがどんな状況であっても諦めず、反逆の意志を持ち続けている事に感心した。
心の怪盗団だが、本業はあくまで怪盗行為(改心)で殺人などは一切行わない。たとえ相手がどんな悪人罪人であろうと私刑は行わず、自身の口から罪を告白させる信念には感服した。オタカラの設定のおかげと言えばそれまでだが、まだ未熟な高校生でありながら一線を越えないというのは難しくもあり偉大だ。
時おり有名になりたいと愚痴をこぼす事もあるが、それも等身大の高校生を描いていると思えば腑に落ちる。
本作を始めて目につく独特なフォントにも触れておく。今作のメッセージやメニュー画面は怪盗の予告状を模した物で、戦闘やストーリー以外でも雰囲気を重視している。
オシャレと思うか見づらいと思うかは人それだが。
ペルソナ5は渋谷や新宿など東京都内の現実にある場所をそのままそっくりにモデルにしている。施設などは置き換わっているが、背景はそのままなので現実と比べてみても面白いだろう。
気になった所
マップ上のシャドウに後ろから攻撃されるとピンチエンカウントになるのは先ほど話しただろう。先制攻撃で敵からダウンされ、連携で主人公に集中攻撃されてゲームオーバーもよくあった。他にもピンチエンカウントからの先制即死攻撃でゲームオーバーなんてものもある。ついさっき遊んだドラクエ2のブリザード並の理不尽さである。
一応これらの問題は装備品や手持ちのペルソナで対処出来る。が始めたばかりの初心者にとってはやや厳しいかもしれない。
パレスやメメントスでは主人公が行動している裏で仲間が会話しているのだが、鍵を解除したり扉を開いて移動すると途切れてしまう。会話を最後まで楽しむには待たないといけない。
基本的に一線を越えない主人公と怪盗団だが一部論理に欠けるような行動もある。
例を挙げると授業中の教師を嘘の放送で呼び出し、自分の時間を作るというとんでもないコープが存在する。ピカレスクと言えば仕方ないが、学生の身でありながら授業の邪魔をするというのはいかがなものか。
キャプチャーが撮影できない。動画配信も不可能。撮影可能な箇所はタイトル画面とプロローグ部分のみで、上の二枚は数少ないキャプチャーだったりする。
これはネタバレ禁止の為であり、アトラスからも警告されている。
クリアまでの道のりが長く、まともにプレイすると100時間以上は掛かる。
中盤はシナリオ上、テンポの悪さも相まって中だるみしやすい。
じっくりストーリーを味わいたい人ならともかく、さっさとクリアしたい人にとってはやや苦痛に感じるかもしれない。
ピカレスクとジュブナイルの融合によって生み出された本作だが、暗い部分も多い。
しかしどんな逆風にも負けずに突き進む怪盗団には目も見張るものがあるし、何よりラストは感動した。ネタバレに触れるためここでは詳しく語れないのが残念である。心の怪盗団も色んな所に出張しているので、気になる人はこの機会にぜひ遊んで欲しい。