va11hallaを遊んだ
サイバーパンクADVヴァルハラを遊んだ
このゲームはベネズエラで開発されたサイバーパンクテキストアドベンチャー。日本では2017年にPSVitaで発売されていたが、今年の6月にPS4とswitchで発売された。
主人公であるジルを操作して、注文通りにカクテルを客に提供するのが主な遊び方だ。出すカクテルによって展開が変わってくるが、注文されたカクテル以外を作るとロスとなり、ロスが続くと所持金が無くなり、結果的にゲームオーバーとなる。
このゲームの主な目的であるカクテル作りだが、作成時にレシピが表示されるので客からのヒントを頼りに作れば大丈夫。一部曖昧なヒントやなぞかけのような要求をしてくる客もいる。
舞台は近未来であるグリッチシティ。技術は発達したが治安は良くなく、犯罪や政府の腐敗もあるが、それらには負けずに日々を生きる市民の生き様には目を引く物がある。
ヴァルハラに来る客たちはどれもキャラが良く魅力だ。それは内面だけでなく外側もかなり個性的。アンドロイドやハッカー、殺し屋に変人、ライダーのゲイに果ては犬まで。リアルでは考えられない様々な客がいる。
正直この二人は個性的過ぎた……
開店時にジュークボックスから何曲か音楽を掛けられるのだが、その中のBGMが粒揃いでバーの雰囲気もさることながら、サイバーパンクな世界観とマッチしている。
ボイス無しのADVであるが故にBGMは耳に残りやすいので、店内には是非ともお気に入りのBGMを掛けて欲しい。
日本に影響を受けたせいか所々サブカルチャーネタが見受けられる。マニアな人ならニヤリとしてしまう要素だ。
主なチャートは出勤→接客→休憩→接客→帰宅→出勤という流れで、休憩時と帰宅時にはセーブが出来る。帰宅時ではニュースや掲示板を読んだり、部屋の模様替えやBGMの再生が出来るほか、残高を消費して買い物も出来る。ただし残高が足りなくなり家賃が払えないとゲームオーバーなので買い物は計画的に。
またその日ごとにジルに気になる物があり、それが買えないとカクテル作成のヒントが減ってしまう。なるべく残高はジルの気になる物に回したい。
とここまで書くとサイバーパンクが好きな人全てに勧めたいのだが、一つだけ懸念点がある、それは下ネタが酷すぎる所だ。
これだけでもかなり濃いが、これでもまだ本編の一部である。さらに登場人物の中にはレズやバイ、ゲイもいる。
一応本作のレーティングは17歳以上対象(CERO:D)なので特に問題は無いのだろうが、もしこの手の下ネタが苦手ならプレイを見送った方がいいかもしれない。
そういった意味でもこのゲームは大人向けなんだろうなと思う。私は酒は飲まないが、バー独特の雰囲気だけでも結構楽しかった。
アダルトな雰囲気が好きな人にはお勧めなゲーム。アルコールを嗜める人なら、飲み物とおつまみを用意して是非この作品に二重の意味で酔ってもらいたい。
switch版とPS4版とPSVita版の三種類あるがどれも殆ど一緒。
switch版とPS4版は一部楽曲が削られているが、パッケージイラストがリバーシブルジャケットとなっており、裏面には「教えて!ギャル子ちゃん」で知られる鈴木健也先生のイラストが描かれている。これはswitch版とPS4版でそれぞれ違うイラストだ。
ただし本作で遊ぶ上で一つ注意事項がある。
本格的に本編を進める前に、タイトル画面左上の+からプロローグを読んで欲しい。
ずいぶん分かりにくい位置にあるが、プロローグなだけに本編に関わる重要な話なのだから。