ノーモア★ヒーローズ レッドゾーンをクリアした

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 前回の記事では先んじて二作目の「ノーモア★ヒーローズ2」から遊んでいたが、この度一作目である「ノーモア★ヒーローズ レッドゾーン」をクリア出来たので感想を述べたい。

 「NO MORE HEROES」 とは?オタクで殺し屋のトラヴィス・ダッチダウンが、ビームカタナとプロレス技を駆使してUAA殺し屋ランキングのランカーを始末し一位を目指すゲームである。詳しい事は2の記事を参照にしてもらいたい。

ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグルをクリアした - Thyx24’s weblog

そしてこのレッドゾーンエディションはPS3への二回目の移植となっており様々な要素が追加されている。ちなみに一回目の移植「英雄達の楽園」の時に収録された日本語吹き替えは無くなっている。

 

  • 追加要素その1:レーディングがZに上げられより過激に

 ゴア表現が強化。これまでは斬った敵は炭になるだけだったが、今作では容赦なくブチ斬れ血が噴き出す。演出が強化されたとも取れるが、血が画面に掛かって少し見にくくなったりと、ややくどく感じたりもする。この辺は人によって好みが変わりそうだ。

 乱入するのはスケルター・へルター、ネイサン・コープランド、キミー・ハウエル、マット・ヘルムズ、アリス・トワイライトの5名。彼らは特定のボス戦後のセーブ後に任意で闘うことになる。夢の中での戦闘となるのでストーリーには関わらないが、それぞれ違った個性があるので退屈なバイトのいい刺激になると思う。
  • 追加要素その3:ボスバトルが追加
  タイトル画面からボスバトルが選択出来る。ボスは本編で撃破する度に増えるうえ、中には上記で追加されたノーモア2のボスもいる。またネットワークに接続することでスコアランキングにも挑戦出来る。
 他にも一部ミッションが追加されたり、DUALSHOCK3で操作していたためよく分からないが、PS MOVEでの操作も可能となった。
 
 追加要素の解説はこの辺で本編の解説に移ろう。
 ゲームの流れ
 バイトでお金を稼ぐ→稼いだお金でATMに振り込む→ステージが解放されるので向かう→雑魚を始末しつつステージを進む→ボス戦→バイトでお金を稼ぐ……と言う流れ。
バイトの合間にトレーニングでステータスを鍛えたり、武器や服を買うことも出来る。
 本作で特に特徴的な要素がこのバイト。バイトには表と裏の二種類があり、表のバイトはココナッツ運びや落書き清掃など、表の割には普通のようで若干癖のある物になっている。中でもマゾヒストをバイクで倒すなどサンタデストロイ*1の倫理を疑うような物まである。
 裏のバイトは戦闘がメインとなる。ただ普通に戦うのではなく、制限時間やプロレス技のみなど何かしらの条件が付く。
真面目に働くよりもサッサと切り裂きたい、というクレイジーな人にはうってつけなバイトだが、最初から出来るわけではない。裏のバイトは表のバイトをこなす事で斡旋という形で解放される。もうメチャクチャだこの街は。
 
 良かった所 
 オタクの殺し屋がプロレス技でランキング戦を勝ち抜く、という他に類を見ない独特な設定は須田剛一氏のゲームならではと思う。ランカーや他のキャラクターも主人公に負けず劣らずの個性があり、ゲームのコンセプトゆえに殺される勿体なさも感じてしまう。しかし良いキャラを惜しみなく使い、殺す無常さは他では代えがたい物がある。次回作で数人は再登場するのだが。
 
 キャラクターは勿論だが演出面も見どころだ。一例にステージの導入にプロレスめいてボスの名前が読み上げられるが、これがとてもカッコいい。また所々にオマージュや小ネタが仕込まれており、純粋なゲームというよりは、映画やプロレスなど様々な文化が混ぜ込まれた混沌とした作品に近い。それらに詳しいオタクな人は是非小ネタ探しに付き合ってみるのも一興だろう。
 
 コントローラーをビームカタナに見立てプロレス技で投げる爽快感は一度体験すると忘れられない。充電方法が縦に振るのもシャレが効いてる。というか下ネタだが。
無双系ほどではないが、大量の敵をザクザク斬るという点では十分な売り文句になると思う。ダークサイドモード*2もあるが使い所がストーリー限定なのが惜しい。
 だが敵の中には銃を持った者もいる。飛び道具を持たないトラヴィスにとってはこれが鬱陶しく、せっかくコンボを決めていたのに銃で横槍を入れられることも……
 
 気になった所
 詳しくは言えないがまともに戦わないボスが何名か存在する。せっかく期待して挑んだのに肩透かしを食らう事もあるだろう。展開には驚かされるが戦えないのは少し残念だ。
 
 ストーリーは真のエンディング後でも少し謎が残る。むしろ真のエンディングを見た後では余計に謎が残る。終盤の急展開はもはや超展開とも言うべきで「ええええええー(:´Д`)」とリアルに声が出た。面白いっちゃ面白いけど。
 
 本作はオープンワールドを採用しているが、武器屋やトレーニングジムなどが数箇所とフリーミッション用の施設があるのみ。せっかく自由に移動出来るのにこれではやや寂しい気もする。
一応埋まっているお金やTシャツを集めたり、隠されたロビィコフ・ボール*3を集めるなど収集要素はある。
 また選択でその場所に直接は移動出来ない。街自体はそこまで広くないが、バイトを連続でこなしたい場合などは少し面倒に感じる。例外としてバイトの行きだけは二回目以降ショートカット出来る。
 少し細かいがフィールドのBGMは無音で、バイクに乗った時のみBGMが流れる。流石に徒歩で移動する人はいないとは思うが少し寂しい。
 
 最後に
  少し不便な部分はあるもののアクションゲームとしては二つの意味で面白い。細かい事は気にせずにB級映画を見るノリで触ればいいと思う。

*1:本作の舞台

*2:敵を倒すごとにスロットが回り、目が揃うと特殊攻撃が出来るモード

*3:7つ集めるごとに有利なスキルを身に着ける事が出来る